赤ワインが多く、高級ワインも生産するスペイン
ワインと聞くとどうしてもフランスやイタリアのイメージが浮かんできがちですが、これら2つの産地に負けずとも劣らないワイン生産国として知られているのがスペインです。
もともと伝統あるワイン生産国として知られてはいましたが、近年、その生産量だけではなく品質においても世界を代表する国となってきました。
若い世代が台頭してきており、今後はさらにその存在感は増していくことでしょう。
スペインでこれまで多く生産されていたのは赤ワインです。
これはどの国や地域でもさほど変わりませんが、最近では白ワインやスパークリングワインなどの生産も増えてきており、赤ワインと白ワインの生産比率はほぼ変わらないほどとなってきています。
スペインワインを代表する赤ワインに「ウニコ」があります。
これは非常に高級なワインで、厳選されたブドウのみで作られ、熟成期間はトータルで10年ほどと、時間と手間もかけ作られています。
日本のワイン通販などでも取り扱われていますが、1本5万円以上しますから、手に入れるには勇気が必要かもしれません。
コストパフォーマンスは世界トップクラス
ワインの生産量が多く高級赤ワインもあると言及すれば、スペインワインの質や注目度の高さがわかるかもしれませんが、一方で、非常に低価格なワインを多く生産し消費されているという事実もあります。
毎日口にできるほどお手頃なワインをデイリーワインと呼ぶことがありますが、通常これは1,000円から2,000円前後のものを指しています。
しかしスペインワインには500円前後で手に入れられるワインも多く、国内外で人気を獲得しているのです。
ただ安いだけではありません。
すでに紹介したようにワインそのものの質も上がってきているため、コストパフォーマンスの観点で見れば世界の中でも非常に優れていると言えるでしょう。
初心者はまずフランスやイタリアのワインに手を出しがちですが、コストパフォーマンスを考えれば、スペインワインを積極的に取り入れてみてもいいのかもしれません。
スペインの主な生産地
スペインワインは、産地によって様々な特徴を持っています。
代表的な産地として知られているのがカタルーニャ地方です。
この産地で有名なのがスパークリングワイン。
「カヴァ」と呼ばれるスパークリングワインはスペインを代表するお酒であり、シャンパーニュと同様の製法で作られています。
ただ、糖分を加えずブドウの甘みのみで作られているため、非常に自然な味わいを感じることができます。
リオハ地方はスペインの中でもワイン作りの歴史が長く、「第二のボルドー」の異名も持っているほど。
昔は白ワインが主流だったようですが、現在では赤ワインが生産の中心となっています。
アンダルシア地方は、非常に甘口のワインが有名な産地で、特に西南部ではアルコール度数の高い酒精強化ワインである「シェリー」が作られるなど、こちらも世界的に人気の高い地域です。
他にも、バスク地方やナバーラ地方、ガルシア地方やアストゥリアス地方、カンタブリア地方など、スペインにはワインの生産を行なっている多くの地域が存在しています。
これから台頭してくること間違いなしのスペインワインに、今の段階から触れておいて損はないでしょう。